「作品の保管場所がすぐわかる」ので、展覧会準備の時間が短縮しました！

ギャラリー上田

東京都中央区銀座にあるギャラリー上田は、1978年の創業以来、絵画・陶芸・彫刻を中心にさまざまなアートを人々に届けてきました。国公立美術館や企業への作品設置実績300件以上と、多数の作品を扱っている同ギャラリーにおいて、ArtXCloudがどのように機能しているのか。今後の展望とあわせて取締役の上田さんに伺いました。

関わるすべての「人」とともに前進

―ギャラリー運営においてどのようなことを重視していますか？

「人」を大切にすることです。アーティストやお客様はもちろん、同業者や運送業者も、関わってくださるすべての方に対してそう思っています。

―それぞれどんな関係性を築きたいと考えていますか？

アーティストとは、パートナーとしてお付き合いするにあたって「信頼関係」を築けるかどうかを重視しています。それが難しそうなときは、いくら作品が良くてもお断りさせていただくことがあります。「信頼」という点では、同業者や運送業者に対しても同じです。お互いにリスペクトを持って協力し合うことで、より良い活動ができると思っています。

―「アート」を起点に多岐にわたる活動をされていることも特徴ですよね。

そうですね。ギャラリーとして「アートのある日常の提供」と「地域社会への貢献」を理念にしていて、障害を抱えるアーティストの自活支援のための展覧会を開催したり、アートについての講演活動や小学校の画廊めぐりツアーの受け入れなどもしています。

多数の現存アーティストを扱うからこその悩み

―ここからはArtXCloudについて伺います。最初の接点は弊社からのお電話でしたが、第一印象はいかがでしたか？

電話を受けながらArtXCloudや御社について調べてみたら「ベンチャー」「若い」「IT」といった言葉が目にとまって、エネルギーを感じました。

実は普段、営業をお断りすることがほとんどなのですが、この会社となら一緒に成長できそうだと感じ、話を聞いてみようと決めました。

―導入の「決め手」は？

作品の場所をオンライン上で管理できる点に惹かれました。ほかに、展覧会準備の際の作品リストの作成が簡単にできる点です。

―作品管理で言うと、どんな点に困っていましたか？

店舗、倉庫だけでなく作家の手元など、色々な場所に作品があるため、保管した作品を見つけるのに時間がかかることが多かったんです。ArtXCloudを導入すれば「どこに保管しているか」が可視化でき、作品を探す時間が短縮できるのではないかと感じました。

作品リストの作成時間が1/3以下に

―抱えていた課題について、導入後の変化はありますか？

はい。1つにつき30分ほどかかっていた作品リストの作成が、今では9分程度にまで短縮できています。展覧会準備にかかる業務が効率化し、時間を有効に使えるようになりました。

―作品管理についてはいかがでしょうか。

「この作品はどこに保管してるんだっけ？」と悩むことがなくなりました。作品の保管情報をオンラインで一元管理できるので便利です。

―ArtXCloudをどのような方に勧めたいですか？

少人数で運営しているギャラリーです。というのも、店舗やアートフェアでの展覧会と同時進行で作品の発送、複数の作家と今後の展覧会のためのやり取り…あらゆる業務を自身で行うので忙しくなりがちで、そうなるとミスも発生しやすくなるじゃないですか。その防止のためにArtXCloudが役立つと思います。

他業種とのつながりをさらに広げたい

―ギャラリー運営の展望についてお願いします。

他業種とのコレボレーションをもっと増やしたいと思っています。現状、ホテルや住宅メーカー、フランス料理店、障害者施設など多様なつながりがありますが、さらに多くの業界と接点をつくりたいですね。

例えば製造業の会社さん。工場ってデッドスペースになっている壁が多いので、そこに作品を展示すれば会社のシンボルになるだけでなく、従業員の方が安らげたり良い影響があるのではないかな、と考えています。

―他業種とのコラボレーションを重視する理由も伺えますか？

アート業界自体が小さな世界だからです。

ギャラリー上田は、前身となるギャラリーを祖父が1960年代に創業し、母へと受け継がれながら今の形になりました。前職で広告営業をしていた私が家業に入ったのも、このギャラリー上田を次代へとつなげていきたいと思ったからです。

さらなる発展のために、他業種とのつながりを大切にしながらギャラリーとしての幅を広げていきたいと思います。いずれは海外のアートフェアにも出展したいですね。